表示はLEDかLCDか

先週、料理も習って帰宅した哲さん。どうやら、瑞希さん
から合格点を出されたよう。今日は、元気いっぱいの様子
で、啓二さんの仕事部屋にやってきた。愛犬ロボは、瑞希
さんが見つけてきたドッグトリマーのところへ行き、今日
は哲さん一人だけ。
哲  :こんちは、料理を習いに来たぞ。
啓二:何だよ、マイコンはやめたのか。
哲  :いや、そうじゃなくて、夕食が心配なのさ。
啓二:豆腐と納豆を使ったレシピを教えてやるよ。
哲  :お前のレシピは、安物使いだな。
啓二:まったく、よく言うよ。難しい料理は、まだ無理だろうが。
      なるべく包丁を使わないで、できるレシピを紹介してやって
      いるのに。よーし、そういう考えなら、レシピを教えないぞ。
哲  :わかった、わかった、謝る、だから、見捨てないでくれ。
啓二:わかれば、いいだ。わかれば。
      ところで、包丁は、ちゃんと研いで使っているよな。
哲  :知らないなあ。
啓二:駄目だなあ。包丁が切れないと、料理してもおいしくないぞ。
      工具と同じで、手入れしないと、切れ味が悪くて、料理しても
      楽しくない。
哲  :そんなもんかなあ。ところで、今日は相談なんだ。
啓二:マイコンの方か。
哲  :うん。時計を作るのは、いいんだが、表示にLEDを
      使うよな。
啓二:そうする予定だよ。
哲  :LCDじゃ駄目かな。キャラクタ表示のさ。
啓二:どっちでも構わないよ。何かあったのか。   
哲  :今抱えてる仕事で、クライアントから、動作状態をLCDで
      表示してくれって言うんで、頭を抱えていたんだ。
      Etherでネットワーク構成しているだが、ボックスに
      ノートPCを入れて、端末にしようとしたんだ。ところが
      施工会社のミスで、弁当箱くらいのスペースしかないって
      いうの。で、Windowsが動けるマシンは、産業用のがあって
      何とか確保したけれど、弁当箱サイズでは画面表示不可能。
      それで、クライアントの部長の鶴の一声。キャラクタ表示の
      LCDがあるはずだ、あれを使えとなったの。それで、ノウ
      ハウはないし、どうしたもんかと思ってさ。
啓二:そうか、2行くらいのLCDか。
哲  :そう。4行でもいいけれど。できるかなあ。
啓二:産業用のボードコンピュータなら、シリアルポートをもって
      いるよな。シリアルポートにマイコンをつけて、LCDの
      お守りをさせるとできる。
哲  :78kって、シリアル持っているのか。
啓二:あるよ。LCDは、データを4本にするか8本にするかで
      利用ピン数が決まる。データ4本にして、残りは制御ピン
      に当てると、8本以内で対応できる。
      今作ろうとしている時計で、7セグメントLEDにも、
      LCDにも対応できるようにしておけばいいんだ。
哲  :それは、いいや。
啓二:納期は、いつだ。
哲  :仕様変更になったから、2カ月先まで伸ばしてもらった。
      産業用コンピュータの入手にも時間が必要だし、変更する
      仕様の内容も詰めておかないといけないから。
啓二:それは、大変だなあ。まあ、シリアルとLCDの処理なら、
      2週間あれば充分だって。産業用コンピュータへWindowsを
      乗せる方が大変かもな。
哲  :それは、大丈夫。ノウハウのある知合いの企業に頼んだから。
      デスクトップマシンと78kボードがあれば、開発できるよな。
啓二:それでOKさ。ただし、マイコンとLCDのために、+5V
      電源が必要だから、産業用コンピュータの電源からもらえる
      ように細工しろよ。
哲  :おっと、思わぬ盲点だった。
      ところで、LEDとLCDのどちらが表示器としていいんだ。
啓二:適材適所だ。LEDは、自分で発光するから暗い場所でも
      視認性が優れている。その分、消費電力が大きい。LCDは
      その逆さ。
哲  :じゃあ、家の居間には、LEDがいいんだな。
      夜、蛍光燈を消しても、光っているから見やすいしなあ。
啓二:ある程度の大きさの、7セグメントLEDを使わないと、
      見づらいなあ。バラでLEDを買って、7セグメントに
      並べた方が楽かもな。
      1セグメントを5個で構成するとして、1けた35個。
      4けたで140個程度だな。
哲  :おい、そんなに買ったら、破産しちゃうぞ。
啓二:どうってことないって。赤や緑のLEDなら、500個
      1袋で¥3000で、お釣りくる。これなら、2セット
      作れるぞ。
哲  :そんなもんか。1セットは、居間において、もう一つは
      寝室に、余ったLEDは、子供の夏休みの自由研究工作
      に回すか。
啓二:それがいいんじゃないか。で、料理のレシピな。
(料理のレシピ  その2)
  A 食材の用意
     納豆:50g1パック  かつお節:少々  サラダ油:少々
  B 料理方法
     納豆を、1パック分よくこねて、糸を引かせておく。
     サラダ油をフライパンにひく。
     フライパンに、納豆を入れて加熱する。
     納豆を伸ばして、平たくしていく。
     カリカリになったら、かつお節をパラパラふりかけ、できあがり。
  C 盛り付け
     皿に、フライパンに納豆をうつす

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